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おかつ新三郎ふたり語りー新しい日本の語り第1期第3巻

[編]日本民話の会

      責任編集・米屋陽一

[定価]本体1,800円+税

[体裁]四六判220ページ、DVD付き

[ISBN]978-4-903487-61-8

2013年2月発売

 

『新しい日本の語り』シリーズ概要…

 

実績ある語り部たちが一堂に会した、画期的なシリーズ。

3巻は、各地で民話の採訪と語りの旅をしている

「おかつ新三郎ふたり語り」の名コンビが登場。

千葉・船橋や浦安、旅先で聞いた昔話、江戸ことばの語りなど全53話。

 

【メディア掲載】

▶『琉球新報』2013年2月21日付でご紹介いただきました。

▶『沖縄タイムス』2013年3月3日付でご紹介いただきました。

✦「聴いた話は語らねばなんない」という精神に突き動かされて、北は北海道から南は沖縄まで日本各地はもとより、遠く中国、ユーラシアの地まで足を伸ばし、聴いて心に響いた話はどんどんわがものとして語りのレパートリーを広げている〈おかつ〉こと荒石かつえ。

 

✦戦前に、江戸前の海の近くに生まれ育ち、二度の空襲体験をばねにして、戦後は文藝・文化活動に挺身。数十年にもわたる絵本や民話の本の執筆、紙芝居や語りの実践の経験をもつ〈新三郎〉こと望月新三郎。

 

✦生まれ故郷、北海道の大地を思わせる大らかで骨太の語り口で、「心のご馳走」を語り続けるおかつ。江戸弁を基調として、巧まざるユーモアで聞き手を引き込む一方、戦争という負の遺産を、はじめて民話的な語りの方法を用いて物語化することを試みはじめた新三郎。近年ふたりがともにその魅力にとりつかれている奄美・沖縄ふたり語りの旅の十周年記念のDVDとともに、とくとお楽しみあれ!

第3巻 おかつ新三郎の語り 

(責任編集者・米屋陽一) 

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おかつ語り

1.千葉・船橋できいたむかし

サルとタコのひっぱりっこ

《重右衛門(じゅえむ)ばなし》

幼い鷹番/菜種のさんどまき/垣根しぼり/舟にはのれる/もちは遠火で/なまけものの弁当/ちっちゃな侍

《平右衛門(へえむ)ばなし》

相撲ずきの力持ち/夜のうちに大草刈り/馬を頭上へさし上げる/五升もちを平らげ竹を抜く

《浦安ばなし》

飛んでもフグ/ソントク 

2.旅先できいたむかし

タヌキの八畳敷/三枚のお札/難題婿

3.北と南のむかし

シャモのはなし/マリモのはなし/アーマン世(ゆう)/ニヌファーブシ(北極星)/月の中の一本足の娘/津波と人魚

 4.中国貴州省できいたむかし

杉と松のむかし(ミャオ族)/水牛の前歯のないわけ(ミャオ族)

 乾いた心を潤してくれた民話(荒石かつえ)


新三郎語り

1.江戸・東京ことばのむかし

にせ記者/お月さまが2つ/穴守稲荷さま/舵柄の穴は2つ/底の抜けたひしゃく/おいてけ堀

2.動物のむかし

イヌの足/オオカミの大しくじり/オオカミのまゆ毛/京のカエル、大阪のカエル/キツネの分配/ネズミ ニワトリ ネコ イタチ

3.植物のむかし

おとうふの病気みまい/大根むかし/頭に柿の木

4.人のむかし 

雪娘/風の神と子どもたち/ご本尊に化けたキツネ/節分の鬼/鳥のみ爺/屁っこき姉さ

5.南の島のむかし

黄金の瓜/アーマンチュウ/キジムナーの仕返し

6.戦争のむかし

タルーおじいとブナガヤ/お化け塾/ふとんの怪/乳母車の怪

私なりの江戸っ子ことばの語り(望月新三郎)

 

あとがき(米屋陽一)

語りの学校Ⅲ(米屋陽一)

9.昔語りの語り口と相槌

10.相槌の打ち方

11.群馬県水上町藤原郷の語り口と相槌

【第3巻の語り部】

荒石かつえ(あらいし・かつえ)

北海道釧路市生まれ、 現在、千葉県船橋市在住。日本民話の会運営委員。民話の語りと記録にたずさわり、地元船橋や旅先で聞いた話の中で、心に残った話を語っている。近年は、山形県新庄市に近い真室川流域の民話の採訪と記録につとめている。また、子ども時代に体験した街頭紙芝居の楽しさを伝えようと、紙芝居「ちゃりんこ」を主宰。望月新三郎氏とのコンビ「おかつ新三郎ふたり語り」としても活躍中で、沖縄公演は今年10年目を迎える。 

 

望月新三郎(もちづき・しんざぶろう

1931年、神奈川県川崎市に生まれる。『へんてこりんの川太郎』で毎日童話新人賞受賞。『よみがえった水仙』(岩崎書店)『ねずみにわとりねこいたち』(ポプラ社)『あたまにかきのき』(フレーベル館)など多くの児童文学作品や絵本がある。日本民話の会の一員として、各地で民話の採 訪を行い、荒石かつえとともに「おかつ新三郎ふたり語り」として、各地で民話を語っている。