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食文化—歴史と民族の饗宴[シュンポシオン]
歴史学・人類学から読み解く、食と人のいとなみ
日本と各国の多種多様な〈食〉から見えてくる、民族の歴史や心象風景。人間の原点といえる〈食〉を、他者や異文化、ひいてはみずからを理解するキーワードにすえた、歴史学・文化人類学からの食文化再考の試み。
✦古代の人々と酒(根本誠二)
✦列島の食文化 ―サケをめぐる文化(浪川健治)
✦日光とうがらし―「日光の社寺」の儀礼における食(山澤学)
✦韓国の食文化を読む(中野泰)
✦中国の食文化―古代中国における食を考えるために(丸山宏)
✦清朝の皇帝儀礼と祖霊に供えた食物(楠木賢道)
✦カラスと食べ物を分け合う女(内山田康)
✦オリーヴの地中海(常木晃)
✦乳を食べる人々―西アジアの乳製品(三宅裕)
✦トルコ料理の世界―オスマン宮廷料理の復元(小松香織)
✦ローマ皇帝たちの食卓―『ヒストリア・アウグスタ』に見る(井上文則)
【編者】
常木 晃(つねき・あきら)
西アジア考古学。主にシリアとイランで調査し、社会の発達の歴史的プロセスなどを研究。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻教授。
【執筆者】
根本誠二(ねもと・せいじ)
日本古代史。行基など奈良仏教者を、文献や伝承史料などから伝記的に研究。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻教授。
浪川健治(なみかわ・けんじ)
日本近世史。近世日本社会史、とくに北方社会の歴史像の考察が主要テーマ。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻教授。
山澤 学(やまさわ・まなぶ)
近世日本宗教社会史。近世日光山・東照宮の存立構造に加え、各地の霊山信仰・民衆心性も研究。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻講師。
中野 泰(なかの・やすし)
民俗学。環東シナ海における沿海村落の社会経済を研究。韓国が主なフィールド。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻講師。
丸山 宏(まるやま・ひろし)
中国宗教。道教、儀礼の歴史に関心があり、近年は中国少数民族の宗教儀礼を研究。筑波大学人文社会科学研究科歴史・人類学専攻教授。
楠木賢道(くすのき・よしみち)
東洋史・清朝史・東北アジア史。清朝の支配構造、江戸時代知識人の清朝に対する認識などを研究。筑波大学人文社会科学研究科歴史・人類学専攻准教授。
内山田康(うちやまだ・やすし)
社会人類学。官僚組織、場所、人と物の動く集合体、モダニティがテーマ。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻教授。
三宅 裕(みやけ・ゆたか)
西アジア考古学。トルコ東部で調査し主に牧畜の起源や意義について研究。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻准教授。
小松香織(こまつ・かおり)
オスマン帝国・トルコ共和国近現代史。オスマン帝国海軍・海運関係資料を収集・分析。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻教授。
井上文則(いのうえ・ふみのり)
古代ローマ史。3世紀の軍人皇帝時代の政治史などを研究テーマとする。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻准教授。
(*刊行時のものです)