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メーヌ・ド・ビラン研究—自我の哲学と形而上学
経験から出発して、経験を超えた領域へ―
ベルグソン、メルロ=ポンティら後代の哲学者をはじめ、今なお影響を与え続ける〈生の哲学〉の先駆的哲学者、ビラン。革命期フランスの騒然とした時代に生きた一人の哲学者の生涯と思索を、現代の知の文脈の中に位置づける。
第1章 ビラン哲学の成立
第2章 ビラン哲学の発展ー『心理学の基礎についての試論』
第3章 アポステリオリな立場ー『自然の諸科学と心理学の諸関係』
第4章 形而上学としてのビラン哲学
第5章 ビラン最後の思索ー『新人間学人間学試論』『現実存在についての覚え書き』
文献目録/あとがき
わが国ではビランはあまり研究されていない。…ビランの思索の歩みは、現代を生きる私たちにも大きな意味を持ち、興味深い論点を多くもたらし続けている。…あえて筆者が公刊を望んだのは、本書が一つの触媒として、ビランにより多くの関心が集まることになれば、という思いにほかならない。(「あとがき」より)
佐藤国郎(さとう・くにろう)
2006年横浜市立大学大学院国際文化研究科博士課程修了、博士(学術)。